耳閉感
特徴
高い山に登ったときや、プールで耳に水が入ってしまったときのような、なんとなく耳がふさがった感覚のことを耳閉感といいます。
耳の中と外との気圧差など、すぐに解消するものもある一方で、病気が隠れている場合もございますので、症状が続く場合は専門医を受診されますことをおすすめいたします。
原因
外耳、中耳、内耳、そして耳管の機能障害によって耳閉感を生じます。
外耳では耳垢によるものをはじめ、外耳炎や外耳道の湿疹、中耳では中耳炎、内耳では蝸牛(音の振動を信号に変える器官のこと)の機能低下、耳管では耳管開放症(耳管が開きっぱなしになってしまう症状)などが原因として挙げられます。
治療法
軽いものでは抗生物質を服用、それでも効果が期待できないようであれば、鼓膜の切開術や形成術、または鼓室の形成術などの手術を行うようです。
当院の治療法
細やかな問診や触診などにより、耳閉感を生じさせる原因を探り、根本的な治療を行うと同時に、耳閉感に有効な鼻の近くにある経穴(ツボ)を用いています。
私の臨床上ではございますが、早い方ですと1回の治療で改善されています。
実際の症例(1)
2021年11月12日/79歳/男性
「最近、耳に何か詰まったような感じがして聞こえにくい。高い山に登ったような感覚が消えない。あと、歩いていると時々フラフラすることがある。」
- 耳と深く関与する『腎』に属する足の経穴(ツボ)と、気血循環を目的に手の甲、手首に鍼と灸。
- 頭や首、耳周辺、鼻の近くの経穴に鍼と接触鍼。
- 耳に関与する血流改善を目的に、側頭筋や咬筋などにあん摩、マッサージ。
- 最後に背中へのオイルマッサージによって自律神経を調整。
- 治療後「今も違和感は残っている。」
翌月2021年12月5日に再来院。
「前回の治療から11月末までとても良くて(耳閉感など)何も問題なかった。でも12月に入ってまた違和感が出てきた。」
- 前回と同じ治療法。
- 治療後「すっきりした。」
実際の症例(2)
2023年3月11日/49歳/男性/会社員
「低温性難聴があります。いつも通っていた鍼灸院の先生がやめちゃったので、ネットで調べてここ(当院)がヒットしたので来ました。いろいろと自律神経系の症状があるのですが、耳閉感がきついですね。」
耳と深く関与する『腎』に属する足の経穴(ツボ)と、気血循環を目的に手の甲、手首に鍼と灸。
- 耳に関与する血流改善を目的に、側頭筋や咬筋などにあん摩、マッサージ。
- おでこと鼻周辺に存在する経穴に鍼と灸。
- 最後に背中へのオイルマッサージによって自律神経を調整。
2023年3月18日に2度目のご来院。
「睡眠の質が明らかに変わりましたね。低温性難聴は、まだ変わらないです。耳閉感は少し楽になりました。」
- 前回と同じ治療法。
2023年3月25日に3度目のご来院。
「耳は随分良くなってきました。引き続き睡眠の質も良いですね。全然違います。」
- これまでと同じ治療法。