難聴・突発性難聴

特徴

音が耳から脳まで伝わる経路のどこかで障害が起こり、音が聞こえづらくなったり、
まったく聞こえなくなったりする症状をいいます。
難聴は3つの種類に分けられます。
1.伝音性難聴
 中耳炎など主に中耳の疾患でみられます。
 大きな音であれば聞こえるという特徴をもち、補聴器などで音を聞くことが可能です。
2.感音性難聴
 突発性難聴やメニエール病などの内耳の病気や、
 聴神経腫瘍をはじめとする中枢の病気でみられます。
 大きな音でも聞こえづらく、補聴器でも補えないものが多いとされています。
3.混合性難聴
 老人性難聴に多く、まるで音がぼやけているように聞こえたり、比較的小さな音が聞こえないなどの
 特徴をもちます。
 混合性難聴の場合、伝音性難聴と感音性難聴の両方の特徴をあわせもっているため、
 そのどちらが強いかによって、症状に大きく差が生じます。

原因

外耳や中耳の疾患(中耳炎、外耳道炎、耳硬化症など)をはじめ、
糖尿病や高血圧症、低血圧症、貧血のほか、聴神経腫瘍なども原因のひとつとして挙げられます。

突然耳が聞こえなくなったら、ただちに耳鼻科を受診してください。
突発性難聴は、発症から治療開始までの時間がとても重要です。「あれ?急に聞こえなくなったな」と
感じたら、必ず10日以内に耳鼻科を受診していただきますようお願い申し上げます。

当院での治療法

※当院にご来院いただいた場合におきましても、耳の炎症所見がみられる場合や、
中耳炎がある上でのめまい・耳鳴り・難聴の悪化を自覚される場合は、治療を行わずに
専門医への受診をお勧めしております。
この点につきまして、どうかご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

当院での難聴の治療は、東洋医学的な鍼灸治療を行っております。
主に『肝』、『脾』、『腎』のうち、患者様お一人おひとりに影響を与えている働きを見つけ、
それに属する経穴(ツボ)を用いて治療を進めてまいります。
また、耳周辺をはじめ、手首や手の甲、足首にも多数存在する経穴を選択し、治療に役立てております。

実際の症例

2022年3月29日/47歳/女性/事務職
「2年前から少しずつ両耳の聴力が落ち始め、耳鼻科では加齢による難聴で治療法は無いと言われました。
このまま聞こえなくなっていくと思うと悲しくなります。」
 1.耳と深く関与する『腎』に属する足の経穴(ツボ)と、気血循環を目的に手の甲、手首に鍼と灸。
 2.「肝火」を抑えるため特定の経穴(行間・陽陵泉・合谷)に鍼。
 3.頭や首、耳周辺、鼻の近くの経穴に鍼と接触鍼。
 4.耳に関与する血流改善を目的に、側頭筋や咬筋などにあん摩、マッサージ。
 5.全身の気血循環を目的に、全身的なあん摩・指圧・マッサージ。
 6.治療後「効果は実感できませんが、もう少し続けてみようと思います。」
2022年4月4日に2度目のご来院。
「次の聴力検査が8月です。それまでに少しでも回復できれば良いですね。」
 1.前回と同じ治療法。
 2.治療後「何も変わりません。でもすぐに聞こえるようになるとは思っていませんので。」
2022年4月11日に3度目のご来院。
「朝起きたとき、いつもより良く聞こえるような気がするんです。毎朝ではないですけど。気のせいかも知れませんが。」
 1.これまでと同じ治療法。
2022年4月24日に5度目のご来院。
 1.治療中「先生の声が響いて聞こえます。」
 2.治療後「明らかに普段より聞こえています。」

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