頭痛-緊張性頭痛

特徴

緊張性頭痛は、後頭部から首すじの両側が慢性的に痛み、重いような、または締め付けられるような感覚を生じます。

頭部の筋肉が長期的に緊張し続けているために収縮していることが特徴で、肩こり・首こりを伴いやすく、首の筋肉を圧すると痛みを訴える方がほとんどです。
中には、首を前後左右に動かせないほど硬くなってしまっていることもあります。

原因

ストレスや不安が原因となりやすい特徴があります。
また、長期にわたって後頭部や頸部の筋肉、または頭皮の血管が収縮することも原因となります。

精神的、あるいは身体的なストレスは、頭蓋筋の筋緊張を引き起こします。これが長期間続くと阻血性筋収縮が起こり、各種発痛物質を発生することで痛みとなって現れます。

痛みは交感神経を亢進させるとともに、その痛み自体がストレスとなるため、さらなる悪循環を生むことで慢性的な頭痛を引き起こします。

当院での治療法

はり、きゅう、指圧、あんま、マッサージなどを用いて後頭部の下にある筋肉、頸椎の直側を走る筋肉などの緊張を和らげます。
同時に、合併症となりやすい眼精疲労への対応も行っています。

実際の症例(1)

2022年4月14日/31歳/女性/育休中の会社員
「学生の頃から首と肩が凝りやすくて頭痛持ちでした。病院で緊張性頭痛と言われた記憶があります。
昨年に出産してからずっとつらかったけど自分の時間が取れなくて…。でも今日は慣らし保育の日なので以前から気になっていたここ(当院)にやっと来れました。
はりの経験ありませんので、はり以外でお願いします。」
→首・肩をはじめ、背中、腰、お尻、ふくらはぎ、前腕、手首に症状がみられ、子育て奮闘中であることが感じられた。

  1. 全身調整を目的に、八会穴に灸。
  2. 左右の手先から肘までオイルマッサージ。
  3. 肩と首をあん摩・指圧。
  4. 気血循環を目的に、全身的なあん摩・指圧・マッサージ。
  5. 治療後、「軽くなりました!次から鍼やってみようかな。」

翌週の2022年4月18日に2度目のご来院。
「頭痛ないです!首コリは3日ほど良かったですけど昨日くらいからまたつらくなってきました。今日から鍼でも良いですか?」

  1. 前回の治療に、肩、首への鍼を追加。はじめての鍼を入れた際、「あっ、これ好きかも。」
  2. 治療後、このあとも鍼をはじめてご経験される若い女性の患者様が来られる旨を伝えると「全然違いますね!めっちゃ楽です。痛くないしおすすめですと言ってあげてください!」

実際の症例(2)

2022年5月15日/32歳/女性
「頭いたーい(泣)」
坐骨神経痛でご来院中の患者様で、今朝から頭痛が続いているとのこと。このような症状はこれまでも何度かあったようで、首や肩こりを自覚されている。
→特に頸椎のすぐ横を走る筋肉と後頭部の下(首の付け根)の筋肉にとても強い緊張がみられたため、これらを対応した後に坐骨神経痛への治療を開始する旨をご説明。

  1. 首の筋緊張がみられる部位に接触鍼(刺さない鍼)。
  2. その後、同じ場所に鍼・灸・按摩・指圧を用いて首の筋緊張を緩和。途中で「あれ?痛くなくなった!」
  3. この後は坐骨神経痛の治療へ。

実際の症例(3)

2022年5月22日/43歳/女性
下肢の痛みとしびれでご来院中の患者様。「今日は頭痛があります。酸素が行ってない感じ。」

  1. まずは側臥位(横向きの姿勢)になっていただき、首の筋緊張がみられる部位に接触鍼(刺さない鍼)。
  2. その後、同じ場所に鍼・灸・按摩・指圧を用いて首の筋緊張を緩和。片側が終わった時点で「これは治るわ。もう半分すっきりしてますもん。」
  3. 同様に反対側においても上記1と2を実施。痛みをうかがうと「本当になくなった。へぇ~。」
  4. この後は下肢の痛み・しびれの治療へ。

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