ぎっくり腰(急性腰痛症)

特徴

洗顔時に体を曲げたとき、靴下を履こうとしたとき、荷物を持ち上げたとき、
くしゃみをしたとき、後ろを振り返ったときなど、些細な動作をきっかけとして発症します。
20歳未満ではほとんど見られることがなく、30歳以降の腰椎や椎間板に加齢現象が
あらわれる年代であったり、過去にぎっくり腰の経験がある方に発症しやすい特徴があります。

原因

ぎっくり腰はドイツ語でヘクセンシュウス(魔女の一撃)と呼ばれているのですが、
これは『突然であること』『驚くような痛みであること』のほか、
『はっきりとした原因が解明されていない』という意味もあるようです。
しかし、ぎっくり腰の発生に関係する事項もあります。
①筋肉の蓄積疲労
②急な動作
③運動不足
④不良姿勢(猫背など)

対処

まずは楽な姿勢を探して、ゆっくりと深呼吸をしてください。
とにかくあわてずに深呼吸を続けます。
腰まわりの筋肉の緊張が少しずつ緩んできますので、そのまま安静にしておくことが重要です。
注意すべきは、人の手を借りて起き上がるなどを避けるということです。
ご自身の意図と異なる動きは痛みを増強しかねませんので、
痛みを警戒しながらご自身の意志で少しずつ動くようにしてください。

当院の治療

まずは中枢神経へ鎮痛作用を働きかけることを目的に、
頭部や背骨のラインに存在する経穴(ツボ)に鍼治療を行います。
次に、腰部、背部をはじめ、手の甲や足首の経穴(ツボ)を用いて
腰部の筋肉の緊張を和らげていきます。
その後、オイルを使った医療マッサージによって、痛みを流していく施術を行います。

実際の症例(1)

2021年9月4日/43歳/男性/不動産業
仕事中、いきなり激しい腰痛に襲われた。2時間ほど横になって少しはマシになったが、
仕事ができる状態ではないということで、職場近くであった当院へ同僚の車で来院。
 1.座位で状態チェック。後屈に痛み。
 2.手の甲に存在する腰痛の経穴(ツボ)に灸。同時に足首の前面と外側面の経穴に鍼。
 3.うつ伏せが可能になったので、ふくらはぎ、ひざ裏、太もも後面、背中、腰部の順に鍼と灸。
 4.治療後、痛みはなくなったものの、後屈に少し恐怖感があるとのこと。
翌々日となる2021年9月6日/ご自身の運転で再来院。
 1.座位で状態チェック。後屈に若干の痛み。
 2.前回の治療法を行った後、殿部にあん摩・指圧。
 3.最後に腰部へ低周波治療器を用いた。
 4.治療後、痛みはほぼゼロとなったようで、玄関では立ったまま靴を履き替えられた。

実際の症例(2)

2022年1月18日/53歳/女性/看護師
2日前にぎっくり腰となり、自宅近くの当院へご家族の車で来院。
患者着への着替えも不可能で、当院女性スタッフが行った。
 1.うつ伏せの状態で、首から足首まで順に鍼。
 2.ひざ下から足先までのオイルマッサージのあと、背中全体もオイルマッサージを行った。
 3.お尻の筋肉2か所にあん摩・指圧。
 4.治療後、痛みがほとんどなくなったようで、ご自身で着替えてお迎え無しでお帰りになられた。
翌日となる2022年1月19日の夜(仕事終わり)/ご自身の運転で再来院。
 1.無事に仕事をまっとうできたとのこと。
 2.前回の治療法を行った後、運動法を実施。
 3.姿勢変換や片足立ちでも痛みは発生せず、治療を終了した。

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