むくみ(浮腫)

特徴

“むくみ”とは、皮膚の下に水分が溜まった状態のことです。
血液中の水分が血管の外に浸み出してしまっている状態で、「浮腫(ふしゅ)」といいます。

私たちの身体は、心臓からの血液を動脈という道を使って酸素や栄養分を届けています。
そして、届けると同時に細胞から排出された二酸化炭素や老廃物を受け取って、今度は静脈という帰り道を使って心臓に血液を戻しています。
身体の一番下にある足を流れる血液においても、やはり心臓に戻らなくてはなりません。
重力に逆らって心臓に戻るわけですから、そのための工夫が人間の身体には備わっています。

「筋ポンプ(キンポンプ)」がそのひとつです。
私たち人間の下半身には、全身の半分以上の血液が集まっています。
そこで、ふくらはぎの筋肉を動かすことで、足の血液を心臓に戻すことができているのです。
逆に言えば、足の血液を上手く心臓に戻すためには、ふくらはぎの筋肉を動かす必要があるというわけです。

しかし、何らかの原因でこのポンプ作用に不具合が生じると、
血液が留まり、足がむくんでしまいます。
特に女性が足のむくみで悩まれるのは、そもそも男性に比べてふくらはぎの筋肉量が少ないため、重力に逆らいながら心臓へ戻すための筋ポンプ作用が不足しがちだということも原因のひとつとして挙げられます。

原因

運動不足、長時間にわたる同じ姿勢、アルコールや塩分の過剰摂取によるものをはじめ、心不全などの心臓の障害によるもの、全身の水分調整を担う腎臓の障害によるもの、手術によってリンパ節を切除したことによるリンパ浮腫なども原因となります。

対策

心臓や腎臓などの疾患による浮腫では無い場合は、一定の予防対策効果が見込めます。

  • ✅ 運動を取り入れる
  • ✅ マッサージを受ける
  • ✅ お酒や塩分を控える
  • ✅ 足を心臓より高い位置に置く
  • ✅ カリウムを含む食物を摂る(バナナ・干し柿・切り干し大根・ほうれん草など)

当院での治療

血行促進を第一に進めてまいります。
また、東洋医学の観点から、水に関与する経穴(ツボ)を複数用いて全身の水分調整機能を高めてまいります。
具体的には、

  • 水泉(足の内くるぶしとアキレス腱との間から1~2cm下に位置します)
  • 水分(おへそから上に向かって指1本ほど上がったところです)
  • 漏谷(内くるぶしから約18cm上に位置します)
  • 曲池(ひじを曲げた時にできるシワの外側端です)
  • 曲泉(ひざを曲げたとき、ひざ裏にできるシワの内側端です)

などを用いています

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