野球肘

特徴

野球の投球動作に起因する肘関節の障害を総じて「野球肘」と呼んでいます。
投球動作を繰り返すことで肘への負荷が過剰となるためです。
また、軟式野球から硬式野球に変えたときにもみられることがあります。

野球肘には内側型・外側型・後側型があります。

~内側型~
上腕骨内側上顆炎、内側上顆骨端離開(リトルリーグ肘)、内側側副靭帯損傷、内側上顆裂離骨折があります。
肘関節の内側が痛み、肘を完全に伸ばすことができなかったり、内側上顆骨端離開(リトルリーグ肘)では投球動作に強い痛みがみられます。
内側型は、投球練習の多いエースや、変化球の多投、軟式から硬式に変わった場合によくみられます。

~外側型~
離断性骨軟骨炎が最も多く、初期は圧痛がある程度ですが、関節内遊離体(関節ねずみ)が形成されると、ロッキングによる痛みと共に肘関節の可動域も制限されます。
末期では手術が必要となり、肘関節の可動域制限が残ってしまう場合もあるようです。
※関節内遊離体(関節ねずみ)とは…関節腔内に軟骨や小骨片がみられること。

~後側部~
上腕三頭筋長頭腱炎、肘頭骨端線離開があります。

当院での治療

※内側上顆炎や上腕三頭筋長頭腱炎は、鍼灸治療で早期回復が見込めますが、 ロッキングなどがみられる場合は、専門医への受診をお勧めしています。

まずは投球動作を休止していただきます。
これは、休止している間に鍼灸治療を進めていくことがとても重要であると考えているからです。

内側型、外側型、後側型のいずれにおきましても、緊張がみられる筋肉と圧痛のある部位へ鍼通電療法を行います。
次に、患部に熱を伴わない場合に限り、疼痛部を中心に灸を施してまいります。
また、必要に応じてマッサージ・オイルマッサージを行っています。

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