円形脱毛症
特徴
円形脱毛症は、限局的に髪の毛が抜けてしまう脱毛症です。
突然髪の毛が抜けることもあるため、自分では気づかずに、家族や友人などによって知ることが多いようです。
特徴的なのは、円形脱毛症は『不定愁訴』を伴うことが多いという点です。
不定愁訴とは、明らかな身体的原因が認められないにもかかわらず、倦怠感・頭痛・頭重感・肩こり・冷え・不眠・下痢などを自覚する状態をいいます。
原因
円形脱毛症の原因は、まだ解明されていませんが、自己免疫疾患説が注目されています。
細菌やウィルスが体内に侵入した際、これらを攻撃し、体を防御するシステムを「免疫」といいます。
つまり、外部からの有害な異物の侵入に対して、生体を守るために働く防御システムのことです。
しかし、この自分を守るはずの働きが、結果的に自分自身に有害に作用することがあります。
例えば、小麦や卵を摂取したときに発症する蕁麻疹(じんましん)などがそれにあたります。
自己免疫疾患とは、自分自身の正常な細胞や組織に対して誤って過剰に反応し、攻撃してしまうという疾患のことです。
円形脱毛症の原因として注目されている自己免疫説とは、自身の毛根を誤って異物だと認識し、Tリンパ球が攻撃してしまうことで抜け落ちてしまうという説です。
当院での治療法
頭皮の血行促進を目的に、接触鍼(刺さない鍼)やマッサージなどを用いています。
また、東洋医学の観点から全身的にアプローチすることで、円形脱毛症に伴う各種の不定愁訴にも対応しております。
実際の症例(1)
2022年6月27日/49歳/女性/会社員
「頭痛、肩こり、眼精疲労、耳鳴り、腰痛など、つらいのは全身です。あと、後頭部に円形脱毛症があります。娘に言われて気付いたんです。最近、仕事が新しく変わって、それがまだ慣れなくて大変で・・・。」
- 『気血両虚』がみられたため、腹部や背部、下腿に存在する経穴を用いて気血の産生を図る。
- 肩頸部に鍼、灸、按摩、マッサージを用いて筋緊張を緩和。
- 頭皮への鍼、接触鍼、マッサージ。
- 『気血循環』を目的に全身的な按摩、マッサージ。
2022年8月12日に2度目の治療
「髪の毛が少し生えてきました!首と肩は慢性で、もうよく分かんないです(笑) あと、腰の下あたりがとてもつらいです。3年前からあったのですが、ずっと何もしてこなかったです。それと、今日は足のむくみがすごいです。なんとかなりますか?」
- 前回の治療に加え、腰の下あたりに鍼、灸、按摩、指圧。
- 足のむくみの軽減を目的に、下腿への鍼、オイルマッサージ、按摩。
- 治療後、「(足首の)骨が触れます!細くなってるかも。」
- ご帰宅後、当院の公式LINEアカウントに「履いてきたジーンズと靴がゆるくなっててびっくりました!ありがとうございました!」とメッセージを頂戴しました。
2022年8月19日に3度目の治療
「目の疲れがとれなくて、なんだか目の周りが痛いんです。」
- これまでの治療法に加え、眼精疲労の療法を追加。